セルフコンパッションとは|ありのままの自分を受け入れるためのコツ

 

2019年5月号のハーバード・ビジネス・レビューで特集され、一躍脚光を浴びている「セルフコンパッション」。

本記事ではありのままの自分を受け入れ、仕事や人生の質を大きくあげてくれる「セルフコンパッション」についてご紹介します。

 

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セルフコンパッションとは。

 

コンパッション(compassion)は、「思いやり。慈悲・慈愛の心」などと訳されます。

セルフコンパッション(SELF-COMPASSION)を直訳すると、

 

「自分への思いやり。」

「ありのままの自分に慈悲・自愛の心を持つこと。」

 

となります。

 

ただ、これだと抽象度が高いので、セルフコンパッションという概念を提唱した米国の心理学者、クリスティーン・ネフ博士の定義をご紹介しましょう。

セルフコンパッションとは、困難に直面した時、自分自身の肯定的、否定的側面の両方を優しく理解し受け入れ、その苦しみが人類に共通していることを認識し、感情のバランスを取れる特性

ハーバード・ビジネス・レビュー2019年5月号 P45より抜粋

 

いかがでしょうか。なんとなくイメージができてきたのではないでしょうか。

 

セルフコンパッションが高いことで生まれる効果。

 

様々な研究で明らかになっているセルフコンパッションが高い人たちの特徴は、

 

・自己成長へのモチベーションが高い。

・防衛的にならずに、ありのままでいられる(自己受容度が高い)。

・幸福度が高い。

・他者にも寛容でいられる。

・不安や抑うつ傾向が低い。

 

などがあげられます。

これらの要素は、そもそも人が幸せに生きていくために不可欠な要素であり、

さらにチームワークやリーダーシップに不可欠なものでもあります。

 

 

実際に職場や家庭、コミュニティにおいてもセルフコンパッションが高い人は結果を出す傾向にあります。

欧米のエグゼクティブたちが注目しているのも納得ですね。

 

そして、私達にとっての朗報は、セルフコンパッションは高められる!ということなんです。

 

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セルフコンパッションの主要な3つの構成要素

 

セルフコンパッションという概念を提唱した米国の心理学者、クリスティーン・ネフ博士によると、
セルフコンパッションは大きく3つの構成要素からなります。

 

セルフコンパッションの構成要素1.自分に優しくすること

 

「仕事で結果が出なかった。」「パートナーとまた喧嘩してしまった。」「同僚との人間関係がうまくいかない。」

などなど、公私にわたって問題に直面した時に、私達の多くは、

 

・自分を責める

・相手や環境を責める

 

のどちらかをやりがちです。

自分を批判し、責めることは自己成長につながることもありますが、苦しみの道であり、持続可能でもありません。

 

 

一方、人のせいにすると、

自分のプライドは守れるかも知れませんが、本人の成長は得られず、さらに心の深いところでの平安も得られません。

 

こういうときに「自分に優しくする」ことがセルフコンパッションの1つ目の構成要素。

 

自分を責めるでもなく、相手を責めるでもない。

 

もしうまくいかないことで心が傷ついているなら、その気持も認め、自分の心の傷に寄り添ってあげる

 

さらに、自分の良かったところもきちんと認め同時に反省点、残念な点も認める

 

言うなれば、大切な親友が落ち込んでいるときに寄り添い励ますように、自分に対して振る舞うことが「自分に優しくする」ことなんです。

 

そうすることで、自分の悩み苦しんでいる心を和らげ、落ち着かせ、癒やすこと。さらに出来事から学びを得て成長していくことが可能になります。

 

「自分に優しくする」ことについて、以下の記事も参考にしてください。

 

自分を愛する具体的方法。大切なパートナーや親友のように自分を扱う。

2019.01.11

自分を愛する方法|負の感情に寄り添う自己共感という技術。

2019.04.16

 

セルフコンパッションの構成要素2.共通の人間性の認識。

 

慈悲の感情は人間は不完全な存在であるという理解から生まれるものである。

セルフコンパッションーあるがままの自分を受け入れる クリスティーン・ネフ著 P67より。

 

私達は不完全な存在です。

 

過ちを犯すし、人を傷つけるような言動をしてしまうこともあります。後悔もするし、嫉妬もします。

失敗や困難、心が傷つくことは誰しもが経験すること。

 

「自分の不完全さ」を認めることはとても勇気がいることですが、認めていくととても楽になります。

なぜなら、「完璧でなければならない」「理想の自分以外駄目」という思考が苦しみを生むからです。

自分を責める癖はなぜ起きる?その原因と具体的な3つの対処法。

2018.10.11

 

また、不完全であるのは「私」だけではなく、人類共通のこと。

 

苦しんでいる・悩んでいるのは「私」だけではありません。みんな悩みを抱えながら幸せになろうと奮闘しているんです。

 

 

「人生の試練にあうのは自分だけではない。」「同じように苦しんでいる人がいる。」「その中でみんな頑張っている。」

 

そう思うことで孤独感も減少し、心のバランスを大きく崩すことが減っていきます。

 

ちなみに、「不完全。」という認識は開き直りにも聞こえるかもしれませんが、そうではなく、不完全だからこそ成長を願う。ベストを尽くす。というのがセルフコンパッションの特徴です。

冒頭にお伝えしたセルフコンパッションが高い人達の共通点=「成長意欲が高い」ということからもそのことは見て取れます。

 

参考:「自己受容・自己愛」と「セルフコンパッション」の違い。

 

自分の欠点や失敗に対する受容という意味では似たものとして「自己受容や自己愛」があります。

 

これらは人が健やかに暮らしていくためにとても大切なものですが、実は自己受容や自己愛だけでは不完全です。

 

なぜなら、生きていくうえで不可欠な「他者」の視点が欠けているからです。

 

私たちは関係性の中に生きています。

 

 

「共通の人間性に対する認識」は自分と同様、「他者も不完全である」ことを深く認識するもの。

 

人が苦しんでいる時、「それは苦しいね。」「人間だから間違うこともあるよ。」と寄り添えるようになる。

人が過ちを犯したときも、さらに自分が「他者の過ちの被害者」であっても、ある程度寛容でいられるようになる。相手に共感することができるようになる。

 

これが「共通の人間性の認識」の効果であり、この認識を持つことで関係性にもポジティブな影響を生み出すのです。

 

※個人的な意見ですが「健全な自己受容」は、結果として他者受容につながっていくと思います。ただ、自分を甘やかす「方便としての自己受容」だと上記のような不完全さを生み出すでしょう。

 

セルフコンパッションの構成要素3.ありのままの世界に対してマインドフルになる

 

しくじったり目標を達成できなかったときに、私たちはつい残念な気持ちに飲み込まれ、後悔や未来への不安に支配されがちです。

 

また、「残念さ」や「心の痛み」に抵抗したり、「心の痛み」を自分から切り離して分離させ、平気なふりをしたりします。

 

一方、マインドフルネスな状態だと、とてもバランスのとれた状態になります。

 

具体的には、自分の中に残念な気持ち(心の痛み)があるならそれを素直に認め、受け入れます。

 

さらに、未来や過去の物語(たとえば以下のような思考)

 

「だから自分はだめ。」「この先もずっとうまくいかない。」「あの時も駄目だった。」「それは母が厳しかったから。」「全部あいつのせいだ。」

 

等々、こういった思考が浮かんできたとしても、これらの思考に支配されるのではなく、「あぁ、こういう思考が今自分の中にあるな」と客観視して、受け入れます。

 

 

このようにありのままの自分を客観視していくことで、長期の激しい落ち込みや、自責・他責の気持ちに振り回されることが減っていきます。

そして「今・ここ」を生きていけるようになるのです。

 

—–

 

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今からやれる。セルフコンパッションを高める日記。

 

セルフコンパッションを高める行動はたくさんあるのですが、ここでは上記3つを一気に向上させる「セルフコンパッション日記」をご紹介します。

 

 

落ち込むようなことや、心が傷つくようなこと。ショックや残念なことなどがあったとき。またそんなに大きな感情の動きがなくても、なんとなくパッとしない。幸せを感じられない。そういうときにこの日記を書いてみましょう。

 

ポイントは、セルフコンパッションの3つの構成要素それぞれについて書き出すことです。

 

1.マインドフルネス

まずは起きた出来事を事実ベースで書き出し、そのうえで自分の抱いた感情を書き出しましょう。また、その感情を生み出した思考(解釈)、感情から生まれる思考(物語)も、飲み込まれたり支配されるのではなく、客観視して書き出してみましょう。

 

2.自分に優しくする

自分に対して優しい言葉をかけましょう。自分の感情に共感的に寄り添い、さらに励ましの言葉をかけてみましょう。

 

3.共通の人間性

人間の不完全さ、というところから自分に対して(そして可能であれば関係者に対して)思ったことを言葉にしてみましょう。

 

日記の例

以下は日記の例です。正しさにこだわらずに、まずは試してみてください。

【マインドフルネス】

仕事のミスでショック。くやしい(感情)。そして「なんでこんなイージーなミスをするんだ!俺は。」「この先、私は大丈夫かな。」という思考が動き出してるな。

【自分に優しくする】

一生懸命やっていた仕事でのイージーなミスだから、ショックだよね。わかるよ。

大切にしたかったものを大切にできなかったから悔しいんだよね。でも大丈夫。あなた(自分)ならきっと超えていけるから。このことから何を学んだのか、言葉にしてみよう。

【共通の人間性】

私も不完全な人間。もちろんベストは尽くすけれども、完璧は無理。そして、仕事のミスでの落ち込みも誰しもが経験すること。みんな落ち込んで、そこから頑張って立ち直っている。私も頑張ろう。

 

おわりに。

 

自分と人に寛容になり、成長意欲も高まり、職場や家庭などで結果を出せるようになるセルフコンパッション。

人生に取り入れていかない手は無いですよね。

すぐに結果を求めようとせず、日記などをつけながら3つの構成要素を少しずつ自分の身体に染み込ませ、少しずつ高めていきましょう。

高まっていくと必ずあなたの人生は変わっていきますから。

 

 

皆さんも是非、試してみてください。

そして、効果があればお友達にもシェアしてあげてくださいね♪

 

ここまで読んでくださった あなたに祝福の光が降り注ぎ

ますます輝く毎日になることを心から祈っています(。-人-。)

 

河野雅(こうのまさし)@輝くヒントでした。

 

参考図書:

 

あわせて読みたい。

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ABOUTこの記事をかいた人

河野 雅(こうの まさし)

阿蘇のふもとで、ライフコーチをしています。株式会社みちあふれる輝き代表取締役。 プロコーチを目指す方のトレーナー、ブレスワークなどの身体に直接アプローチするメソッド、自然の中でのワークショップなどもしています。 このブログのコンセプトは、「楽しく」「ゆるく」「役立つ」。 私が15年にわたるコーチング経験などを中心に得た「人生に役立つ・毎日が楽しくなる・効果がある知恵・情報」をお届けしています。