自分をコントロールするためには意志の力が必要であり、その意志力は3つの力で構成される、ということを以前の記事でご紹介しました。
本記事ではこの3つの力のうち、最も重要な力である「望む力」の高め方をご紹介します。
おさらい。意志力の一つ、「望む力」とは。
意志力は「やる力」「やらない力」「望む力」の3つで構成されます。
「やる力」は何かを成し遂げる力。YESを言う力。「やらない力」はなにかにNoを言う力。
そして、今回テーマにしている「望む力」は、
目先の動物的な本能に支配されるのではなく、人生で本当に望んでいること・大切なことを思い出し、的確にYes,Noを言うための力。
であり、あとの2つの「やる力」「やらない力」を下支えする、意志力の肝とも言える力です。
詳しくはこちらをご覧ください。
私がこれまで15年以上にわたって200人以上の方にコーチングを提供し、様々なクライアントの人生に伴走させてもらっている経験から言えることは、
この「望む力」が明確であればあるほど意志力も比例して強くなり、自分をコントロールできて、望む人生を実現していける、ということ。
では、どうすれば「望む力」を高めることができるのでしょうか。
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自分をコントロールする肝。「望む力」を高める4つのこと。
「望む力」は以下の4つを考えることで高めることが可能になります。
1.このチャレンジに成功したら、どんな「いいこと」があるか考える。
あなたが今取り組んでいる意志力が必要なこと。たとえば「ダイエット」や「過酷な仕事」などに対して、チャレンジに成功したらどんないいことがあるか考えてみましょう。
たとえばダイエットなら、「素晴らしい健康」「軽やかな身体と心」「達成したことによる自信」「もっと自分を好きになる」「モテる」など、沢山のいろんな「いいこと」がありますよね。
ピンチの時は眼の前のことに必死になり、こういった「いいこと」を忘れがちです。
少し時間をとって、存分に「いいこと」を考えてみましょう。
この「いいこと」=「理想の状態(ビジョン)」の描き方のコツは以下の記事が参考になります。
2.このチャレンジに成功したら、あなた以外の誰にとってどんな「いいこと」があるか考える。
私たちは関係性の中で生きています。
家族や友人、同僚・上司先輩後輩・お客様、趣味の仲間等々。
あなたのチャレンジが成功したら、あなたと日常的に関わる人達にどんな影響があるでしょう。
「ダイエット」の例で言うなら、家族はきっとあなたの「健康」や「より美しくなった姿」を見て歓ぶでしょう。また、太っていたときにできなかった趣味を一緒に楽しめるかもしれません。
会社の異性の同僚からの視線が変わる可能性もありますよね。
メタボの友人はあなたの頑張りに刺激をもらって、ダイエットをはじめるかもしれません。
他者の反応なので、イメージどおりの反応が実際に起こるかどうかはわかりません。
ここではイメージが正確かどうかが大切なのではなく、いずれにせよ何らかのインパクトがあなたの頑張りの先にある、ということをしっかり認識すること。そしてそれがあなたのやる気につながることがポイントになります。
3.このチャレンジは今は大変に思えても、頑張って続けていくうちにだんだん楽になることをしっかり理解しておく。
筋トレを好む人達の間では「今、必死で持ち上げているダンベルも、いずれはウォーミングアップになる。」ということがよく言われます。
そう。私たちは成長するのです。
今は多くの意志力を必要とするかもしれませんが、いずれ必ず、少しの意志力で同じことができるようになっていくのです。
今は苦しいけれど、必ずだんだん楽になっていく。
このことをしっかり意識することも、「望む力」を高めてくれます。
4.もっと視座をあげて「自分の人生で何を成し遂げたいか」「どんな人生にしたいか」を考える。
ダイエットや仕事といった、目の前のチャレンジ中のことについて考えを巡らすことも大事ですが、さらに視座を上げて、「自分の人生にとって何が大切なのか」「人生で何を望んでいるのか」といったことを考えてみましょう。
そして描いてみた「自分の大きな願い」と「今の取り組み」がどうつながっているのかを考えてみましょう。
たとえば人生の目的の一つとして「平和で幸せな、笑顔の絶えない家庭をつくる。」と思っているなら、そのために健康は不可欠でしょう。ダイエットにも身が入りますよね。
驚異的な意志力を発揮している有名経営者やスポーツマンの多くも、この「人生で何を成し遂げたいか」「自分にとって何が大事か」という視座の高いビジョンや価値観が尋常ではないくらい明確なために、意志力が突出していると言えるでしょう。
コーチングをしていて思うのは、この「4.」が明確かどうかで、その人の意志力や結果が大きく変わる、ということ。
あなたも、人生で本当に大切にしたいことを考えてみてください。すぐに答えが見つからなくても、「考えること」自体がとても価値ある時間になりますから。
意志力の高め方。自分にあったやり方を見つける。
いずれにせよ意志力の肝である「望む力」を高めるには、ただ闇雲に頑張るのではなく、「何を考えるか」「どこに意識を向けるか」という工夫が必要ということです。
そして、「1~4」の問で、人によってはまるもの・はまらないものが存在します。
たとえば、他者のためになら頑張れる(=2.の問を考えてみる)人もいるでしょうし、自分にとっての「いいこと」を思い浮かべることで頑張れる(=1.の問を考えてみる)人もいるでしょう。
自分にあったやり方を模索しながら、ともかく「何を考えるかが意志力に影響する。」という認識を持って、少しずつ意志力を高めていきましょう。
皆さんも是非、試してみてください。
そして、効果があればお友達にもシェアしてあげてくださいね♪
ここまで読んでくださった あなたに祝福の光が降り注ぎ、輝きがみちあふれることを心から祈っています(。-人-。)
河野雅(こうのまさし)@輝くヒント でした。
追伸:今回の「1~3」の問については「スタンフォードの自分を変える教室」を参考にさせていただきました。こちらは科学的に効果が立証されているメソッドを沢山紹介している良書。オススメです!
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