感情に振り回されて、人に当たってしまったり、
我慢しすぎて疲れたり。
なんだかモヤモヤして、ポテトチップをバカ食いしたり。
もっと感情をコントロール出来るようになりたい、そういう声をよく聞きます。
本記事では怒りなどのネガティブ感情をコントロールするための、感情との正しい付き合い方および間違った付き合い方を解説します。
特にネガティブな感情との付き合い方がわからない、なんとなくわかっているけどさらに整理したい、また感情を我慢しすぎてしんどい方はぜひ最後まで記事を御覧ください。
Contents
感情との間違った2つの付き合い方
感情との付き合い方は大きく以下の図の3つで表現されます。
左右の2つが間違った付き合い方で、真ん中が正しくかつ健全な付き合い方です。
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感情との間違った付き合い方その1 同一化、または振り回される状態
1つ目の間違った付き合い方は 感情との同一化、または振り回される状態、です。
これが間違っているのは皆さんよくご存知で言うまでもないかもしれませんが、念の為確認しておきますね。
「私」よりも感情が大きくなり、怒りの感情に支配されて相手に攻撃的な言葉を発してしまったり、悲しみの感情に飲み込まれてしまったり。
扁桃体のハイジャックと言われるものでもあります。
感情に乗っ取られているので、コントロール出来るはずがありません。
この状態での心の中、あるいは実際に相手に発してしまう言葉としては、たとえば
「ふざけるな」
「もういいかげんにして」
「やってられない」
「何回同じことを言わせるの」
など。
売り言葉に買い言葉でエスカレートしたり、関係がおかしくなったり。相手を傷つけ、自分も傷つく。この状態で相手に接してもいいことはほとんどありません。
ですが、ストレスが溜まっていたり、自分の過去の心の傷が刺激されるような出来事があったり、ずーっと感情を我慢し続けたりすると 突然この状態になってしまいます。
そしてこの状態、誰もがなりえます。
かくいう私も相当減りましたが未だにこの状態になること、あります。
私達は不完全な人間です。そうなることもありますよ。
なので、そうなった自分を責めるのではなく、この後ご紹介する3つ目の付き合い方を実現していく努力にエネルギーを注ぎましょう。
感情との間違った付き合い方その2 分離・切り離し・抑圧
2つ目の付き合い方は、分離、切り離し、抑圧と言われるもので、自分の中にある感情を我慢したり無いことにする、というもの。
感情のコントロールと言うとこの付き合い方だと誤解されている方が多いですが、これはコントロールではありません。
よく考えてみてください。
切り離して、または押さえつけて無いことにしているものをコントロールは出来ないですよね。
この状態にあるときの心の中の声は、たとえば
「こんなことで怒るなんて大人げない」
「きっと相手にも言い分があったんだ」
「もっとポジティブなことを考えて気分を変えよう」
「どうせ言っても無駄だから」
といったものです。
そしてこの付き合い方、人との争いが起きにくく一見良さそうに見えるのですが、拾は弊害がいっぱいあります。
たとえば、
溜め込みすぎると暴発する恐れがあります。
溜め込んだ感情が体の不調、病気という形で表に出てくる場合もあります。
感情は本当の自分につながるために大事なものなので、それを切り離すと本当に自分がどうしたいか、といった心の声が聞きにくくなります。
本当の自分とつながれないため、日々力がわきにくくなります。
ひどくなるとと抑うつ状態に至ります。
溜め込んだ感情は無くなったわけではないので、イライラしやすかったり、不愉快な感覚が内側に存在することになります。
その不快感を打ち消すために、スマホやゲームやお酒、食べ物、甘いもの、仕事といった自分の感情を感じずに済む行為=麻酔薬を過剰に摂取してしまいます。
これらの麻酔薬は副反応があるので、心身の健康を害することになります。
悪いこといっぱいですよね。
もちろん、ぐっと出かけた感情を我慢する、というのは時に必要なこと。関係性を破壊しないためにも時に大事です。
ですが、これをやり続けると長期的な目で見るとさっき行ったような弊害だらけ。
なのでこれからご紹介する3つ目の付き合い方を少しずつ出来るようになって、自分の感情を大切にしていきましょう。
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感情との正しい付き合い方 感情を認め、観察する。
正しい付き合い方は、認め、観察する、というもの。
「私」は感情そのものではなく、「私」とは観察している自己。
私の中に私の一部として感情があり、それに振り回されるでもなく、切り離すでもなく、ただ存在を認め、肯定する。歓迎し、観察してあげる。
それが正しい付き合い方です。
感情を認めるからこそ、肯定するからこそコントロール可能になるんです。
この状態の時に存在する心の声は、たとえば
「私の中に怒りの感情がある。」
「結構大きいなぁ。」
「怒りの大きさ10段階で言うと、6くらいかな。」
「「もういいかげんにして!」と相手に言いたい気持ちが出てきてるな。」
こういったものたちです。
こういった声を観察して、寄り添ってあげる。
そしてなにがそんなに腹が立ったのか、探求する。
この探求の具体的方法はまた別の記事でお伝えしますが、ともかく自分の中にある感情を認めて、肯定し、歓迎し、観察する。
また、必要に応じて安全な場で外に表現、解放することでガス抜きしてあげる。
そうすることで、振り回されることなく、また切り離すこと無く、感情をコントロールしやすくなっていくのです。
オーガニックな成長を意識しましょう。
3つ目、真ん中の付き合い方が出来るようになっていくためには様々な手法、トレーニング方法があり、それは別の記事でお伝えします。
この3つ目の感情との付き合い方は、とても成熟した大人の感情との付き合い方です。
子どもは感情に振り回され、または極端に我慢したりしますよね。
感情との成熟した付き合い方を実現していくためには、心の成長が不可欠で、心も体同様、オーガニックなもの。
いきなり一朝一夕でできるようになるものではありません。
もちろんポイントを抑えることで成長速度を高めることはできますが、それも限界のある話。
なので少しずつ、忍耐力と自分への寛容さをもって、一歩ずつ歩んでいきましょう。
まずは 3つの付き合い方がある、ということ。
そのうち左右は問題や弊害がある、ということ。
目指すべきは真ん中の道である、ということ。
気付き、認め、肯定し、歓迎し、観察する。のが正しく健全である。
このことを心に留めておくだけで、日常に少し変化が起きる場合があります。
なのでこの3つについてしっかり心に留めておいてくださいね。
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ここまで読んでくださった あなたに祝福の光が降り注ぎ、ますます輝く毎日になることを心から祈っています(。-人-。)
河野雅(こうのまさし)@輝くヒントでした。
<参考図書>
本記事の3つの図は私、河野が作成したものですが、作成の際に明治大学教授、諸富祥彦先生の「孤独であるためのレッスン」に掲載されている図を参考にさせてもらいました。
感情のことだけではなくとても大切なことが書いてあるオススメの図書です。興味のある方はぜひ御覧ください。
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