一年を振り返ることで、その一年をしっかり消化・吸収し、自分の学び・成長に変えていくことが可能になります。
本記事では、コーチングで3,000時間以上、人の癒やしと成長に関わってきた私、河野が考える「この一年の振り返り」を効果的にする4つのポイントをお伝えします。
また、振り返る際にそのまま使える具体的な質問リストもご紹介しています。
この「4つのポイント」を押さえるかどうかで、大きく「振り返りの質」が変わってきます。
一年を振り返る際の4つのポイント。
1.自分と、起きた出来事を全肯定する。
この一年を振り返ると、出来事として良かったことも悪かったこともあるでしょう。
楽しい気持ち、嬉しい気持ち、幸せな気持ちもあれば、腹が立ったり、悲しくなったり、もやもやしたり。様々な感情を味わったことでしょう。
大きなチャレンジができたり、頑張ったりして、誇らしく思える自分もいれば、怖気づいたり、怠けたりして、小さくなってしまった自分もいるでしょう。
このような光と影の両方存在する一年をどのようなスタンスで振り返ると良いかというと、
それは、
全受容・全肯定のスタンス
で振り返ること。
なぜなら、この一年、あなたはここまで頑張って(頑張ろうとして)懸命に生きてきたんです。
もし「あまり頑張れなかった。」と思っていたとしても、その時点で「頑張りたい気持ち」があったんです。
「もっとこんな一年にしたかった。」と考えている時点で、願いは持ち続けていたんです。
ただ、それが行動に移せなかったり、結果が出なかったということ。
いろいろあるなかで、あなたは懸命に生きてきたんです。
なぜそう言い切れるかというと、そんな人でないとこの記事をここまで読み進めないからです(笑
もちろん受け入れがたい自分も、感情も、出来事もあるかもしれません。
ですが、起きてしまったことや、自分の一部を否定しても苦しみが続くだけ。せっかくの振り返りが苦行になります(苦行好きの方はぜひどうぞ・笑)。
なので、全部の自分、全部の感情、全部の出来事を受け入れましょう。肯定しましょう。
光も影も含めて、様々なことがありつつ一年を頑張った自分に、以下の記事のように「たいへんよくできました。」のハンコを押してあげましょう。
もし受け入れるのに嘆く必要がある出来事が存在するなら、しっかりと涙を流す時間をとりましょう。
そうすることで、起きた出来事や直面した自分自身を受け入れ、あなたは強く大きくなります。
成長した自分で前を向いて歩いていけるようになるんです。
2.ネガティブな要素もしっかり見つめる。
「全肯定」というスタンスは「前向きにポジティブな側面にフォーカスして振り返る」と誤解されるかもしれませんが、そうではありません。
全肯定のスタンスで臨むのですが、一方で冷静な自分でしっかり自分を・過去を見据え、ネガティブな側面もきちんと言語化することが大切です。
ネガティブな要素とは、たとえば
・今年起きた出来事で嘆きたいことや残念なことはどんなことか?
・やろうと思ってやれなかったこと。
・止めたかったのに止められなかった行動や習慣。
などのことです。
人生は良きこともあれば、残念なこともある。両方あるのが人生です。
光のみに意識を向けようとする生き方は、自分の影を認めない・隠そうとする生き方につながります。
そしてそれは自分の一部を否定することになり、苦しみに繋がります。
また、ネガティブな要素をしっかり見つめることで生まれる気づきもあります。
たとえば、今年「嘆きたいこと、残念だったこと」はその奥にあなたの願いや価値観が隠れています。大切にしたいことを尊重できなかったから、嘆き悲しんでいるあなたがいるんです。
たとえば、今年は新しいことに全く取り組めなかった、という嘆きの奥には、「挑戦」という価値観が隠れているでしょう。
影の奥には宝がある。だからこそ、影もしっかり振り返りましょう。
全肯定のスタンスだからこそ、このネガティブな側面の振り返りも自分を責めずに行えます。
3.具体的に漏れなく振り返る。
振り返る際は、なるべく具体的に振り返りましょう。
たとえば、どんな一年だったか、という問いを立てたとしても、
・健康面では?
・仕事面では?
・家族やパートナーについては?
・趣味や余暇の面では?
・お金・経済の面では?
等々、人生において・毎日の生活で大切な要素まで分割して振り返ることで、より深く振り返ることが可能になります。
また、2つ目のポイントである残念さや心の傷といった部分も思い出しやすくなるでしょう。
さらに、漏れなく振り返りましょう。
多くの人にありがちなのが、自分が頑張った分野はしっかり振り返っても、あまり近寄りがたい分野については思いつかずにスルーしてしまう、ということ。
たとえば仕事を頑張っている人は、良かった点や残念な点はすぐに思い浮かぶでしょう。
ですが、今年ご縁が無かったパートナーシップや恋愛については、振り返ることさえ抜けてしまい、来年もまたその繰り返し、になりかねないのです。
しっかり振り返って、「恋愛については今年は何もしなかった。残念だし、そこにチャレンジすることに恐れがあるんだな。」といったところまで振り返ることで、来年の取り組みが変わってくるのです。
4.抽象度をあげて振り返る。
一方で、具体的に振り返っただけでは、純度の高い学びや気付きは生まれにくくなります。
心の成長や意識の進化は、抽象度をあげて思考する癖が欠かせません。
具体的に振り返った内容を全体的に俯瞰したうえで、ぐっと抽象度をあげて
「今年はどんな一年だったか。短いフレーズや単語などで表現」
してみましょう。
毎年、年末に清水寺で行われている「今年の漢字」のようなイメージですね。
具体と抽象の両方を押さえることで、抜け漏れのない、豊かな振り返りが可能になります。
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具体的な質問集・基礎編。
以上を踏まえて、より充実した振り返りを行うための質問をいくつかご紹介します。
まずは基本的なものから。
1.この一年はどのような年でしたか?以下の項目ごとに振り返ってください。
・仕事面、キャリア
・健康面
・お金、経済面
・学び、自己啓発
・遊び、余暇
・人間関係
・家族・パートナー
2.この一年で、自分を褒め称えたいことを三つ挙げ、その理由も書き出しましょう。
3.この一年で、あなたにとって 嘆きたいこと、残念だったことを 三つ挙げてください。そして、あなたの嘆きや残念さの奥にある、大切にしたかったことも言語化してください。
4.この一年であなたに最も影響を与えた人を3人あげて、どのような影響を受けたかも書き出しましょう。
5.この一年で、あなたが学んだこと(生きていく上で大切な原則や気づき)を三つ挙げてください。
6.この一年で、あなたはどのように変化・成長しましたか?
7.この一年を振り返って、最も感謝を伝えたい人やものごとを3つ(人)あげてください。
8.今年はあなたにとってどんな 一年でしたか?ひと言や簡単なフレーズで表現してください。あなたを主人公にしたこの一年の物語が小説や映画になった場合、どのようなタイトルになるか。そのタイトルを考えてみても面白いでしょう。
具体的な質問集・オプション。
ここからの問はオプションです。じっくり自分と向き合いたい方向けです。
9.この一年であなたにとって最高の瞬間(楽しかった・充実していた・しあわせだった・満たされていた等)を思い出して、それを描写してください。
10.この一年で最も多く経験した感情はなんですか?また、最も経験しなかった(または経験することを避けた)感情はなんですか?
11.この一年で尊重できた、大切にできたあなたの価値観はどのようなものですか?
12.この一年で、大切にしたかったのに、尊重できなかったあなたの価値観はどのようなものですか?
13.この一年間で、あなたが許すことができた人やものごとはありますか?もしある場合、どのような心のプロセスを経てゆるすことができたのでしょう?
14.「この一年、頑張って歩んできた自分」に最後に言葉をかけるとしたら、どんな声かけをしたいですか?
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おわりに。
いかがだったでしょうか。
自分の一年を振り返る、ということは自分を大切にする行為。
この一年、あなたなりに思い悩んだりしながらも、頑張ってここまで歩んできましたよね。
頑張った自分をしっかり認め、ねぎらってあげる気持ちで、振り返る時間をたっぷりと(2~3時間)とってあげましょう。
しかも年末に一年を振り返る、という機会は 実は人生でそんなに多くありません。
長生きする人でも100回程度。
大切な大切なこの機会を活かしてみませんか?
そうすることで、今年がしっかりと完了し、来年をスッキリとスタートさせることが可能になるのです。
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ここまで読んでくださった あなたに祝福の光が降り注ぎ、ますます輝く毎日になることを心から祈っています(。-人-。)
河野雅(こうのまさし)@輝くヒントでした。
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