[コーチングで独立・起業。]専業プロコーチインタビュー09 土屋志帆さん

 

ーー強い想いが伝わってきます。

 

はい。

コアコースを修了後、CTIジャパンの上級コースに進みました。上級コースも転職相談の仕事をしながらやっていました。

二足のわらじの入り口はそのあたりからですね。

上級コースの途中で「私、コーチングを仕事としてやっていくな。」と思ったので、よりコーチングの仕事をしやすい環境を求めて転職活動もはじめました。

仕事と上級コースと転職活動と子育てを同時進行の時期もありました。当時は本当に大変でした。。

 

そして、上級コースの最後のコールのときに会社に辞表を出しました。

ただ、当時はコーチングで食べていけるなんて思っていなかったので、独立なんてことも全く考えていませんでした。

「シングルマザーとして子どもを養っていかなきゃ。」

そんな状態のときにイチかバチかの勝負はできない。清水の舞台から飛び降りるなんてリスクは取れない。とずっと思っていました。

 

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人のご縁で、コーチングが堂々とできる3社目に転職。

 

ーー次の会社はどのようなご縁で結ばれたんですか?

 

リクルート時代の先輩がやっている人事系の仕事の会社だったんですけど、17時半退社が可能で、「コーチやりながらでいいよ。」って言ってもらえて。

コーチングやりながらできる仕事は無いか、という求人票にはまず無い話が人のご縁=Facebookのつながりで降ってきて、本当にありがたかったです。

「お給料が減ったとしても両方やれるなら願ったり叶ったり。」ということで転職を決めました。

転職してすぐにCPCCの資格を取れて、個人事業主として登録もして、SNSやインターネットなどを通じた外への発信も3社目に入ってからですね。

 

ーーその頃はどうやってクライアントとの出会いをつくっておられましたか?

 

自分という人間の発信は必要と思ってホームページを創ったりしたんですが、当然それだけではうまくいかなくて。

当時も人のご縁でしたね。

たとえば、「社会にインパクトを残すチームを作ろう」というコンセプトのワークショップに参加した時に自分は「働き方」というものに想いがあると気づいたんです。

シングルマザーとして働いてきて、また二足のわらじをはいたりした経験から。

働き方もっと柔軟になったらいいのに。そんな想いをワークショップで共有して、その場で働き方について問題意識を持っている人たちが集まってチームになったんです。

「私達がやりたいことってなんだろう?」という問でディスカッションする中で、「パラレルキャリア」「柔軟性」といったキーワードでチームができました。

今も活動をゆるくやっているんですが、「アシュラワークプロジェクト」という名前のプロジェクトで、顔が3つあって手もたくさんあって。阿修羅いいね。という話になって、それが生まれたんです。

「働き方を柔軟にしたいな。」と思ってワークショップをやりだしたんですね。

 

また、チームで何かに取り組む良さも実感したんです。そうすると、ワークショップに来られた方がコーチングのクライアントになってくださったり。

 

もう一つ、兼業しながらやっていることとして、仕事旅行社という大人のキッザニアみたいなサイトがあるんですが、「メイクアップアーティストになる旅。」「女将さんになる旅。」など、いろんな職業を体験して、振り返ってもらうことで気づきを得てもらう、そういう大人のキッザニアな概念の会社です。

そこで一緒に何かするご縁を頂いて、その中で「コーチになる旅、いいんじゃない?」なんて話がでてきて、そこで「コーチングって何?」という人たちと出会ってクライアントになってくださったり。

 

 

コーチング知らない人たちとの接点はそういった「働き方」について旗を立てて活動する中で出会っていきました。

自分の思いのあることについて旗を立てて発信していく。活動してく。そこに共感して出会った方とご縁をつむぐ。

それは今も同じです。

 

ーー兼業はどれくらい続けられたんですか?

 

2年くらいですね。

クライアントさんは多いときで6~7人くらいでした。

 

ーー3社目ではどのような時間を過ごされました?

 

3社目に転職してからすごく生きやすくなったんです。

社長との距離も近く、立場も対等になって、

「お金をもらってるから我慢するのはしょうがない。」という感じではなくて、

「自分の響きの中で選択する。」「自分が仕事よりも響くことがあれば、そちらに行く。」

ということを表明して実践できる環境になったんです。

コーチングをやっていることもおおっぴらに言えるようになりましたし、その状況になって「CTIジャパンのリーダーシッププログラムに行きたい。」というのもしっかり考えられるようになったんです。

 

リーダーシップ・プログラムで自らの心の蓋をあける。

 

「CTIジャパンのリーダーシッププログラムに行く。」というのは今まではハードルが高かったけど「今なら行ける。」「行きます。」と、決断できた。

同時に、「自分がCPCCになってコーチとしてやっていく。」ということも決めました。

 

これだけお金と時間をかけるんだから、予定調和ではない本当にまだ見ぬ世界に行きたかった。

行ってどうなるいかわからないけど、ただただ好奇心だけでリーダーシップ・プログラムに進んでみました。

 

ーー参加されてみてどうでしたか?

 

リーダーシップ・プログラムは約10ヶ月間のプログラムで、その中で4回の合宿型研修があるのですが、
そのうちの2番目の合宿「リトリート2」が最も大きな経験でした。

「自分がいかに人を信頼せず一人でやろうとしてきたか。」を痛感しました。

シングルマザーとして肩肘張って、人に信頼せずにまわりをシャットダウンして生きてきたということ。

こんなに人を信じながら頼りながらやるっていう世界があるんだな、ということを学びました。

 

 

離婚後の7年間は再婚の「さ」の字も考えたことはなかったんですが、リーダーシップ・プログラムの様々な課題を仲間と取り組んでいく中で、関係性ということを学び始めて、「もっと誰かと頼りあいながら自分が幸せになっていくことに遠慮しなくていいな」と思ったんです。

長らく封印していた心の箱の蓋があいた感覚がありました。

その頃、同時にORSC(システムコーチング)も学び始めたんです。

当時私は「自分は家族に対して失敗している。」という劣等感を持っていました。

なので、「人様の関係性に外から触れるなんてことはしてはならない。そんな資格はない。」と思っていたんですが、「もう一回信じてみたい。トライしてみたい。」と思って学び始めました。

 

ーーその後、どうなったんですか?

 

そんな気持ちの変化の中で、お世話になった3社目は2年間で辞めました。

会社を辞めた一番の理由は、リーダーシップ・プログラムで出会った今の夫との再婚でした。

今の夫が会社員で拠点が京都だったので、「会社を辞めて移ろう。」ということになったんです。そういう決断に至ったので、会社員をやめて、フリーランスで独立していく選択をしました。

今では、再婚の1年後に夫と協働で株式会社化をし、株式会社Co-leadersを立ち上げました。

1人の幸せは自分のモノの見方で創れる。

けれど、更なる幸せは、パートナーや大切な関係性の中で、ありのままの自分で遠慮せずに踏み込み合う本当の関係性を得ることで、もっとパワフルに創れるんだということを組織にも家庭にも伝えていきたいと思っています。

 

ーー今はどうやってクライアントとの出会いをつくっていますか?

 

どうやってつくれているのか正直分からないです。笑

ただコーチングの学びを通じて、想定外に多くの人とのご縁や繋がりを頂いていて、オープンなコミュニケーションをしていると、仲間が次々にご縁を運んでくださるんです。(関わっているチームやプロジェクトも多岐に渡るので)

「紹介したいステップファミリーがいる」とか「シングルマザー向けに活動していたよね?」とか、「組織開発に興味のある経営者がいるんだけど」とか、「経営者なんだけど、夫婦関係に興味があるようなんだ」など、ご紹介頂くことが本当に多いのです。

HPから、法人や官公庁からの講演依頼や研修依頼のお話が入る状態で、自分でも不思議です。

あとはご紹介。コーチングを受けた方からご紹介いただくことが多いです。

コーチングを学び始めた、という方もクライアントになってくださる方が多いですね。仲間のコーチが産休に入るときに、その方のクライアントさんを紹介してくださったり。

こういった形で様々なご縁でクライアントさんと出会わせてもらっています。

 

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専業コーチをやっていく「肝」は「旗を立てる」ことと「痛みと向き合う」こと。

 

ーーそんな土屋さんが思う、専業でコーチをやっていく肝はなんだと思いますか?

 

大事なのは「旗を立てること。」だと思います。

自分の経験からも、「自分の使命を明確化し、その中で明確な旗を立てていくこと」で必要なクライアントと出会えていけているように思います。

私の場合は「働き方」という概念で「アシュラワーク」という旗を、そして関係性でいうと、「家族」「ステップファミリー」「組織開発」という旗を立てました。

その旗のもと、会社をつくったり、仲間とLLPをつくったり、友人のコーチとKIBOUプロジェクトというものを通じて、関係性のコーチングを提供したり、と。

きれいに一本の旗を立てた、というわけではないですけど、何かの明確な旗を立てることが大事だと思います。

 

 

そして、しっかり自分の痛みと向き合うこと。

痛みの中に、一番の願いがある。

私にとって”離婚”は強い強い痛みでしたが、同時に大切な人を大切にして幸せに生きていきたいという強い願いがありました。

それを教えてくれるために「痛み」は出てきたんだと思います。だから宝物。

 

最後は、一人でやらないことですね。

開いていると必ず誰かと手をつなげる。一人では大変すぎることも、2人以上の関係性を信じるともっと楽に、遠くへ持続的にいけるんじゃないかと思います。

 

コーチングを仕事にしたい人・独立起業したい人にメッセージ。

 

ーーでは最後にコーチングを仕事にしたい人にメッセージをお願いします。

 

 

コーチになるとか、独立するとか、きれいに見えて、裏側は大変です。

そんな簡単なことじゃないし、覚悟のいることだし。

先程も言いましたが、自分の痛みに向き合う勇気を持ってほしい。

痛みに向き合う勇気を持っている人が、人の痛みに向き合える人になると思っています。

コーチングは理想の状態に向けて前向きにポジティブなエネルギーで進むイメージが強いかもしれませんが、私のコーチングのクライアントさんの多くは、自らの痛みや闇としっかり向き合われている方が多いです。

あとは、多種多様な人とつながって周りを巻き込んでムーブメントを起こす、ということが豊かだと私は思うんです。

どうしても独立とかになるとハウツーに偏りがちだと思うんですが、「もっとすごい世の中のシフトを見たい。」という思いからチームを作って何か変化を起こしていく。

そういう時代をリードする存在に独立するコーチたちってなれると思うんです。

そういう世界を一緒に見られるといいなと思っています。

 

ーー今日はありがとうございました。

 

———<インタビュー本文・ここまで。>———

 

その他:コーチングを仕事にするための関連情報(リンク)

 

●​​株式会社Co-leaders:土屋さんの会社のwebサイト。パーソナルコーチングやシステムコーチングのサービスメニューもこちらから。

土屋さんご夫妻のインタビュー記事:本インタビューにも出てきた「ステップファミリー」をつくっていかれたプロセスをご夫妻で語っておられます。

仕事旅行社:本インタビューに出てきた大人のキッザニアのようなウェブ・サイト。

CTIジャパン:土屋さんがコーチングを学ばれた、コーチングトレーニングスクール。ICF(国際コーチ連盟)認定のプログラムを提供しています。

CRRジャパン:土屋さんがシステムコーチング(チームなど複数の人間に同時に関わるコーチング)を学ばれたトレーニングスクール。ICF(国際コーチ連盟)認定のプログラムを提供しています。

 

●土屋さんオススメの書籍

自分の小さな「箱」から脱出する方法 アービンジャー・インスティチュート他著(大和書房、2006年)

 

聞き手:河野雅(こうの まさし)プロフィール

1972年、京都府京都市生まれ。熊本県南阿蘇村在住。ライフコーチ。1995年、立命館大学理工学部卒業。 建設業界でコンサルタントとして高速道路の計画・設計などに従事。

2003年にCTIと出会い、2006年独立。 自らの内なる声に従い、10年間過ごした東京から、2014年に阿蘇山のふもと、熊本県南阿蘇村に移住。阿蘇の大自然を感じながら、人生を変容させるコーチングを提供しています。

株式会社みちあふれる輝き代表取締役

CTIジャパン上級コーストレーナー

米国CTI認定 プロフェッショナル・コーアクティブ・コーチ(CPCC) 2006年取得

国際コーチ連盟認定プロフェッショナルコーチ(PCC)2011年取得

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ABOUTこの記事をかいた人

河野 雅(こうの まさし)

阿蘇のふもとで、ライフコーチをしています。株式会社みちあふれる輝き代表取締役。 プロコーチを目指す方のトレーナー、ブレスワークなどの身体に直接アプローチするメソッド、自然の中でのワークショップなどもしています。 このブログのコンセプトは、「楽しく」「ゆるく」「役立つ」。 私が15年にわたるコーチング経験などを中心に得た「人生に役立つ・毎日が楽しくなる・効果がある知恵・情報」をお届けしています。