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転機は突然に。「<からだ>の声を聞きなさいスクール」との出会い。
ーーその後、どうされたんですか?
体調を崩したことがきっかけで当時のコーチから教えられたのが、リズ・ブルボーさんの「からだの声をききなさい。」でした。
書籍もありますが、読まずに講座に行ったんです。
行ってすごく良かった。あれに行ったから今があると思っています。
2012年の2月頃に3つの講座を受けたんですが、私にとっては衝撃的な内容でした。
実現したい願いがあるのに、一方で実現を止めている自分自身や思い込みがわかって、うげ〜っとなりました。
講座中に喉が痛くなったり、熱が出たりして、体は本当に正直だということを実感しました。
「自分の声を自分で聞けていない人は、人の声も聞けていない。その度合いは同じ。」
「自分が自分のことをちゃんと聴いて愛してあげないと、他の人のことを愛せないし、聴くこともできない。」
ということがこの<からだ>の声を聞きなさいスクールでの最大の学びでした。
その後、2年半かけて、16の講座を受けました。
ただ、この学びを自分なりに消化していくのは大変な旅でした。
自分の過去の経験、両親とのこと、受け入れがたい自分、たくさんの思い込みなどと向き合って、受け入れるまでは、泣いたり、のたうちまわったり。こんなことを何度も繰り返しました。
ただ、このプロセスを繰り返すたびに自分の受け入れてない部分を受け入れられるようになり、目の前の現実は変わっていきました。
そして、色んなクライアントさんがどんな状態でも、何を言っても「そうなんだね。」と心から言えるようになっていきました。
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意識の変化とともに、現実も変化しだす。
ーーすごい経験をされましたね。
そうですね。我ながらよくやり続けたと思います。
このプロセスを経て、「現実を作り出しているのは自分なんだな。」ということが深いレベルで腹落ちした感覚があります。
また、自分への理解が進めば進むほど、クライアントさんに起こっていることもよくわかるようになりました。
私はずっと、「自分がコーチとして何をしているのか」を説明できるようになりたかったんです。
背景や意図を説明することで、納得して答えを自分の中に取りにいけるクライアントさんもいる。そして、私は、自分がどうしてこの質問をするのかを知りたかった。
そのためにいろいろ学んできたのですが、<からだ>の声を聞きなさいスクールの学びやNVC(Nonviolent Communicationの略)など、現在も続けている様々な学びのおかげで答えられるようになりました。
ーー人の心の仕組みのようなものが見えてきた感じですか?
そうですね、そこまで大層ではないかもしれませんが、「結局、自分がどう世界を見ているか。」それが現実化されていく、と私は思っています。
自分の経験を振り返ってもそう思います。
お金に不安を抱いている時は、実際不安になるような状況になる。
今はお金の不安が全くありません。何の保証もないので、変な話なんですが。
誰かクライアントさんが卒業されると、どなたか、また新しい誰かが入ってきてくださる感覚があるんです。
やっと、こういう状態になれたなぁと思います。
この状態になるまで、独立してから4年位かかりました。
ここに来るまでには、すごく迷ったし苦しみました。
いろいろあったけど、「あー、そうなれた。」と心から今、言えます。
コーチングを仕事にする、専業プロコーチになる肝は「覚悟」。
ーーそんな深井さんが思う、専業プロコーチになるための「肝」は何でしょうか?
専業プロコーチになるための肝は「覚悟」です。
「コーチになる。」という覚悟。
コーチングに魅力を感じて、「コーチになりたい。」と思ったなら、あとは覚悟ですね。
これは私の考えですが、その役割を持ってきている人であれば、覚悟するしかなくなるんじゃないかなぁ。
ーー「覚悟したいけど覚悟ができない。」という人にはどうアドバイスされますか?
いや、もう「覚悟する」んですよ(笑)
「覚悟できない。」なんて無いです。するんです。させられてしまう、というかね。
私は2007年にCTIジャパンの応用コースの途中で「コーチになります。」と泣きながら宣言しました。
そこまで言ったら、「すぐ上級コースに行く。」というのが普通だと思うんですが、私はそうしなかった。できなかったんです。
しかも、その後も「コーチになります。」と色んな場面で何度も宣言したのになかなか なれなかった。
でも言い続けたんです。
そして、やりつづけました。
ーーお聴きしていると、良い意味で「しぶとい」「しつこい」感じがします。
そうかもしれません(笑
別の道が見つかればそれでもいいと思うんです。
でも私の場合、コーチングしか無かったんです。
それは多分、私にとっては、この仕事をすることが自分の道だったからと今は思っています。
大切なのは、その道が本当に自分の道なのか見極めて、あきらめないこと。
自分の道かどうか、そして覚悟が生まれるかどうかを見極めるためにも、私のように何かを待たずにどんどんクライアントさんを獲得する行動を積み重ね、進んでいただきたいです。
実際にクライアントさんに関わることが、プロとしてお仕事をする上での一番の近道だと思いますから。
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クライアントを獲得するために、2年半毎日欠かさずブログを書く。
ーークライアントさん獲得のために、具体的に何をされましたか?
2年半、毎日ブログを書きました。
深井さんのブログはこちら→ほんとの自分で楽に豊かに生きる道
「私がどんな人なのかを知ってもらわなければ、未来のクライアントさんに出会うことはないな。」
と思って、ある時 「毎日書く。」 と決めたんです。
毎日書き続けたかったので、午前3時くらいから書きはじめた日もありました。
「こんなの意味あるのかな。」と思うこともありましたが、ともかく続けました。
2年半で約1,000記事。
よく頑張ったなと思います。
こうやって毎日更新していると、読んでくださる方が出てくる。
何で見つけたかもわからないけど、「いいな」と思って読みに来てくれる人がいる。
そしてクライアントになってくださる方がいる。本当にありがたいなと思います。
ーーブログを拝見すると、とても等身大というか、飾らないお人柄が伝わってきます。
私が罠みたいにはまっていた思い込みは、
「コーチは完璧でなければいけない。」
「すごい人でなければならない。」
「経歴がすごくなければ駄目だ。」
みたいなのがあったんです。
ただ、クライアントの立場から言うと、
「本当に自分の気持ちや現状をわかってくれるのか。」
「心から共感してもらえるのか。」
「苦しさを超えて、どうやって今のようになれたのか。」
そこが大事だと思うんです。そこに「いい」と思って来てくれる人がいると思うんです。
なので、自分の歩んでいる道のりをブログでは表現しています。
ーーブログ以外には何をされていますか?
ホームページを作りたかったのになかなか手を付けられてなかったんですが、「ホームページ作ってあげるよ。」と言ってくれる人があらわれて、その方にお願いして創りました。
出来たのは3年前なので、独立後2年くらい経ってますね(笑
専業コーチになりたい方たちには、逆に「これくらい いい加減でも大丈夫。やっていけている人はいるよ。」というのをお伝えしたいですね。
あとは、実際に人と会う場でクライアントさんになってくださる場合が多いです。
2014年8月から自前でワークショップを月1回やっていて、それに来てくださった方だったり。
また、私がスタッフの一人として毎月開催しているコーチングセッション会、コーチングフェローズも実際に人とあえる場です。
ここはクライアント獲得のためにやっている場ではありませんが、結果としてクライアントさんとのご縁につながったこともあります。
ーー経営者の方とはどうやってご縁を結ばれたのですか?
これは、講座でご一緒した方だったり、お仕事でご一緒した方にこちらからお声をかけました。
私は、経営者って孤独だと思っているんです。経営者と言っても人間ですから、迷ったり、悩んだりすることってあると思うのです。
でも気軽に相談できる人がいない。経営者こそコーチングが必要と思って声をかけさせてもらいました。最初は私への応援のつもりで始めてくださった人もいらっしゃいますが、長い方ですと、4年半続いています。
コーチが応援されるっていうのも変な感じですが、人と人のつながりって循環あってこそなので、お互いにエネルギーが回っているのっていいですよね。「人に助けられてるな。」というのはすごくあります。
ありがたいですね。
コーチングを仕事にするために大切なのは、「まず、コーチ自身が自分のことを深く聴くこと。」
ーーでは、最後にコーチングを仕事にしたい人、起業・独立したい人にメッセージをお願いします。
私が来た道のりを考えると、
「コーチであるあなた自身がまず癒されること。話を聴いてもらい、自分について深く知って受け入れる必要がありますよ。」
ということを一番お伝えしたいです。
自分が通ってきたこと以上のものは提供できないと私は思っています。
コーチは、クライアントの話を聴いて、その人が進むべき道の上にお連れする人です。
「どれだけ人から話を聴いてもらった体験があるか。」「どれだけ自分で自分のことを聴いているか。」ということが、
「どれだけ真にクライアントさんの話を聴けるか」に影響すると私は感じています。
今、自分が苦しいなら、しっかり苦しめばいい。
過去の苦しみを抱えているなら、それを紐解いてしっかり向きあえばいい。
私も「苦しいの嫌だ。」「苦しんでる自分はダメ。」と言いながら、でもしっかり苦しみと向き合ってきました。
それが全部糧になってきています。
苦しいだけではなくて、その正体がわかった時には、ホッとするんです。
新しい自分を発見して、嬉しくもなります。そして、そこから自由になれる。
受け入れがたい自分を発見し、それをそのまま受け入れた時に、目の前の現実も変わっていきます。
<からだ>の声を聞きなさいスクールで学んだことで、「受容なくして変容なし。」という言葉があるのですが、全くその通りだと思います。
自分を発見し受け入れていくプロセスを経ていくことで、その経験全部をクライアントさんに返すことが出来る。
まずは自分から。
それをお伝えしたい。
「自分で自分を発見し受け入れて成長していくことが、他の多く人たちのためになる。」って、なんて素晴らしい仕事なんだろうって思います
自分を受け入れる方法がわからなかったら、まず私があなたを受け入れますので、ぜひ私のところに来てください。
ーー今日はありがとうございました。
———<インタビュー本文・ここまで。>———
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その他:コーチングを仕事にするための関連情報(リンク)
●Smile space:深井さんのホームページ。ワークショップ情報や豊富なセッションメニューが掲載されています。
●ほんとの自分で楽に豊かに生きる道:深井さんのブログ。等身大の飾らない文章が暖かいです。
●CTIジャパン:深井さんがコーチングを学ばれた、コーチングトレーニングスクール。ICF(国際コーチ連盟)認定のプログラムを提供しています。
●株式会社アントレプレナーセンター:福島正伸さんのwebサイト。講座情報や書籍情報などが沢山掲載されています。
●コーチングフェローズ:深井さんがスタッフをされている、コーチングセッション会を月一回提供しているグループ。
●深井さんオススメの書籍(あくまで一例です)
【増補改訂版】〈からだ〉の声を聞きなさい―あなたの中のスピリチュアルな友人:リズ・ブルボー著
五つの傷 癒しのメッセージ 魂がもっと幸せになる心の痛みの治し方:リズ・ブルボー著
「なんでわかってくれないの!」と思ったときに読む本 :トーマ・ダンサンブール著
NVC 人と人との間に命を吹き込む法:マーシャル・B・ローゼンバーグ著
ずっとやりたかったことを、やりなさい。:ジュリア・キャメロン著
人を助けるとはどういうことか 本当の協力関係をつくる7つの原則:エドガー・H・シャイン著
聞き手:河野雅(こうの まさし)プロフィール1972年、京都府京都市生まれ。熊本県南阿蘇村在住。ライフコーチ。1995年、立命館大学理工学部卒業。 建設業界でコンサルタントとして高速道路の計画・設計などに従事。 2003年にCTIと出会い、2006年独立。 自らの内なる声に従い、10年間過ごした東京から、2014年に阿蘇山のふもと、熊本県南阿蘇村に移住。阿蘇の大自然を感じながら、人生を変容させるコーチングを提供しています。 株式会社みちあふれる輝き代表取締役 CTIジャパン上級コーストレーナー 米国CTI認定 プロフェッショナル・コーアクティブ・コーチ(CPCC) 2006年取得 国際コーチ連盟認定プロフェッショナルコーチ(PCC)2011年取得 |
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